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旧ユーゴスラビアの国の中ではもちろん、東欧諸国の中でも1、2を争う人気を誇るクロアチア。いちばんの見どころは、なんといっても美しく青く澄みきったアドリア海だ。クロアチアの国内で長く続くアドリア海沿岸部は、年間を通して晴れの日が多く日照時間の長く温暖で過ごしやすいリゾート。海も空も抜けるように青く、どこまでも澄みきっている。単なるバカンスのためのリゾートなだけでなく、古い歴史ある港湾都市の町並みが同時に楽しめるのが、クロアチアのアドリア海リゾートの特徴だ。
そんな美しい旧市街の残る都市でダントツですばらしいのが、ドブロブニク。クロアチア独立の際の内戦でかなり破壊されたが、現在は元通り復興された旧市街が世界遺産になっている。「アドリア海の真珠」と呼ばれるクロアチアきっての観光地。海に突き出すような形で城壁に囲まれた旧市街の町並みも、その先に広がるアドリア海も期待を裏切らない美しさだ。
旧ユーゴスラビアの旅行で外せないのは、やっぱりこのドブロブニク。ドブロブニクの町だけでも訪れる価値が充分にあるほど。ビーチへ行って、旧市街を散策しているだけで数日過ごせてしまう。城壁をぐるりと一周したり、後ろにあるスルディ山に登って旧市街全体を見下ろしてみたり、紺碧の海に映えるオレンジ色の町を存分に楽しもう。また、ドブロブニクから日帰りで周辺の島や村に行くことができる。できれば2~3泊以上はしてのんびり過ごそう。
クロアチアのアドリア海沿岸には、ドブロブニクと同じような古い町並みが残る港湾都市がいくつもある。ドブロブニクにプラスしていくつか周遊してみるといいだろう。海はもちろん海岸線もすばらしい美しさで、ただドライブしているだけでも感動してしまうほど。オススメは古代都市の残るアドリア海沿岸最大都市のスプリットや、中世栄えた古都トロギル。どちらの町も世界遺産になっている。
アドリア海沿岸以外にも、クロアチアにはオススメしたい場所が多い。首都ザグレブは、内陸の緑に囲まれた町。中世の趣の残る重厚な建物が多く残っている美しい古都だ。また、ザグレブとスプリットの中間くらいの山中に位置するプリトヴィッツェ国立公園は、大小16の湖と92本の滝からなる湖群公園。さしずめ、クロアチアの九寨溝といったところ。世界遺産に登録されている世界的にも貴重な自然の景観だ。
ドブロブニク
「アドリア海の真珠」という言葉がぴったりはまる小さな港町ドブロブニクは、世界遺産にもなっているクロアチアきっての観光地。15~16世紀には、ベネチアと並ぶ貿易都市だったドブロブニクの旧市街は、要塞のようにアドリア海に浮かんでいる。クロアチアの独立戦争では、ドブロブニクの旧市街もかなり破壊され一時は廃墟となってしまったが、修復も終わりほぼ元通りの美しい姿を取り戻している。
ドブロブニクは町そのものを楽しむ町。いろいろな場所でさまざまな角度から異なった時間に、旧市街を眺めてみよう。城壁に囲まれオレンジ色の屋根が連なる旧市街の町並みは中世の面影がそのまま残っていて、城壁に上ったり路地を散策するだけでまるで中世にタイムスリップしたような気分になれるだろう。旧市街の背後にそびえるスルジ山からは旧市街とアドリア海が広く見渡せる絶景スポット。
また、ドブロブニクをはじめとしたアドリア海沿岸の町ではおいしいシーフードが豊富。イタリア料理に近い味で日本人の味覚にも合うので、新鮮な魚介類をぜひ味わってみよう。
クロアチア スプリットのディオクレティアヌス宮殿は世界遺産に指定されているスプリット
アドリア海沿の最大都市であるスプリットは、古代ローマ遺跡の残る世界遺産の町。スプリットの旧市街には、古代ローマ皇帝ディオクレティアヌスの建てた宮殿が残っている。その後、荒廃した宮殿の城壁内に人々の住居が造られ、現在でも遺跡と住居がつながった建物が並んでいる。付近には中世のゴシック、ロマネスク、ルネサンス様式の建物が残っていて、不思議な情緒を生み出している。古代と中世、近代が混然一体となっている不思議な雰囲気のする町なのだ。クロアチア独立戦争時に多くの建物はかなりのダメージを受けたが、修復作業が続けられていて、これらの宮殿をはじめとする旧市街の史跡は世界遺産になっている。
クロアチア トロギルトロギル
スプリットの西25kmくらいの所にある美しい中世都市トロギル。世界遺産も指定されている古い町並みが残る旧市街には小さな島になっている。町全体が城壁で囲まれていて、今でも本土とつながっているのは1本の橋のみ。トロギルの歴史は古く、紀元前2~3世紀にギリシア人が造った植民都市で、その後ローマ人の都市となった。中世にはダルマチア地方の中心地として栄え、現在見られる町並みはこの時代のものが多い。トロギルのシンボルである聖ロブロ大聖堂をはじめとして旧市街の見どころは多い。海沿いのプロムナードは夏になるとカフェテラスのパラソルが並び、とても開放的な雰囲気。アドリア海沿岸の町独特の中世の町の趣に浸りながら、路地を散策するだけでも楽しい町だ。
クロアチア 首都ザグレブはあいにくの雨だったザグレブ
クロアチアの首都ザグレブは、緑に囲まれた美しい古都。バロック様式やゴシック様式の重厚な建物が並んぶ町並みは、日本人のイメージする「ヨーロッパ」に近く、今でも中世から続く芸術や文化の香りを感じることができる。
ザグレブの町は、丘の上に広がる旧市街と駅周辺の新市街に分かれていて、ちょうど間にある町の中心となるのが共和国広場だ。この広場はザグレブ発祥の地であり、今でもつくられた17世紀当時の泉の跡が残っている。旧市街の見どころは聖ステファン大聖堂や聖マルコ教会。さほど広くないので半日あれば見てまわれるだろう。ザグレブ市内には緑や花がいっぱいの公園が多くあるので、美しい町並みを眺めながら町歩きを楽しもう。
プリトヴィッツェ国立公園
ザグレブとスプリットのちょうど中間くらいの山の中に位置するプリトビッツェ湖群国立公園。ユネスコの世界遺産にも登録されている世界的にも貴重な景観の誇る湖群公園だ。大小16の湖には92本の滝が流れていて、周囲の緑と重なって芸術的な姿を見せている。クロアチア独立の際の内戦で荒らされ、一時は危機遺産となり緊急の保護措置がとられたほどのダメージを受けたが、その甲斐あって現在は神秘的で幻想的な景観を取り戻した。湖の色は深いエメラルドグリーンで、段々畑のように湖が重なって滝で結ばれている様子には思わずため息が出でしまう。湖一帯はカルスト地形のため、水は石灰岩層によって浄化されて驚くほどの透明度。この水の作り出す自然の芸術は、中国の九寨溝と比較され、さながらヨーロッパの九寨溝といったところ。